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メールマガジン

2010/03/26

「パリコレ」華やかさの裏側で格闘するバイヤー【from Paris】

buyer-top.jpg生き馬の目を抜く厳しい世界

 毎年春と秋に開催されるパリコレクション。言わずと知れた世界最大のファッションの祭典で、世界中から招待客がやってくる。飛行機はオーバーブッキング、ホテルも満室で、パリの街がひときわ活気づく時期だ。
 そんな華やかな雰囲気のなかで、人知れずプレッシャーと戦っているのが世界のバイヤーたち。モード好きなら誰もがあこがれる花形職業のひとつで、はたから見ると「人気デザイナーのショーが見られるなんてうらやましい」と思われがちだが、実はとてもハードな仕事だ。

 パリコレ期間中は、「ジバンシー18:00、ソニアリキエル19:30、ジョン・ガリアーノ20:30」といった具合に、ほぼ1時間刻みのスケジュールでショーを回る。ルーブル、グランパレ、左岸の美大や医大を利用したホールなど、市内に散らばった会場をかけずり回ることもしばしば。しかもその合間をぬって、ショールームで商談をまとめ、パリコレ期間にあわせて行われる見本市で新しいブランドを発掘し、評判のセレクトショップの品ぞろえをチェックしなければならない。

 なにより大変なのは、トレンドを読み間違えると、大量の在庫をかかえるはめになる、ということ。したがってバイヤーには、体力はもちろん、ファッションセンスに交渉力、そして「自分を信じぬく」という心臓の強さが要求される。情熱がなければ決してこなせない仕事だ。

パリコレの中でも、シャネルやエルメス、ステラ・マッカートニーやガリアーノといった人気ブランドのショーの招待状は争奪戦。大手ショップのバイヤーはブランド側から喜んで招待されても、中小ショップのバイヤーや無名のジャーナリストには、なかなか招待状が回らないこともある。会場の周辺では、招待券のおこぼれを求めてうろつく若者たち(彼らの多くはデザイナーやファッションジャーナリストの卵)にまじって、入場の交渉をするバイヤーの姿を見かけることもしばしば。華やかに見えるが、その裏側は、生き馬の目を抜く厳しい世界だ。(Y)

(写真)ショールームを回るバイヤーたち。パリコレの時期になると、こんなあやしい人たちがパリ中を闊歩。

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